「傘クラゲ」

彼は晴れ男だからデートのときは天気のいい日が多かった。けどたまにある雨の日のデートもちょっと好きだった。二人でひとつの傘に入ってるとき、傘を持つ彼があたしが雨で濡れないように気を付けてくれてることがすごく嬉かった。こんなふうに行動で気持ちを表現してくれるシャイな彼に、あたしは最後まで素直になれなかった。この恋が最後であってほしかった。また新たに恋をするのは嫌だよ。

ビニール傘のその真下では
永遠さえも近くに見えた
君の右手と僕の左手
触れ合った時魔法にかかる

HORIZON

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