1日目

月曜の午後の便で彼は来てくれた。ちょっと早めに仕事終わらせて連絡して新宿で待ち合わせ。
お互いどこにいるのか把握できなくて15分くらい電話をつなぎっぱなしにして、やっと会えた。
2ヶ月振りに会うと、やっぱり最初は気の遣い合いみたいになる。それに二人して笑ってるんだけど。
まずは夕食を食べに和食屋さんへ。何でもおいしそうに、あたしが残した分まで食べちゃう彼はほんとにかっこいい!
それから少し新宿をふらふらしてあたしの宿泊してるホテルに戻った。
部屋に入ってまずは彼が彼女に電話。つい気を遣っちゃう自分が嫌でその間お風呂に入ってた。
お風呂から出ると電話も終わってて、二人でテレビを観ながら尽きない話をした。
あたしは強がって意地をはってばかりでなかなか素直になれなくて、彼は不満がってたけど。彼と一緒にいるのに全然その実感がわかなくて、最初は戸惑ってただけなんだけど。

2日目

2日目はあたしの起きる時間に合わせて起きて用意してくれて、一緒にホテルを出てあたしは会社へ、彼は吉祥寺へ。
普段はつまんない朝の身支度の時間も、彼がいるだけで全然違った。
お昼休みにメールをすると古着屋巡りを楽しんでる様子だった。
この日はなかなか仕事が終わらなくて、彼を結構待たせちゃった。渋谷で待ち合わせしてお好み焼きを食べに行った。
仕事でちょっと疲れてて、いつもは平気な彼の彼女の話を聞いて、せっかく一緒にいるのに一気に憂鬱な気分になって彼を困らせた。
それからどうやって持ち直したのか覚えてないけど、彼が焼いてくれたお好み焼きは愛情がある感じがしてすごくおいしかった。
それから新宿のホテルに帰る途中、少し言い合いになって、でもこんなふうにしてる時間も勿体なくてわだかまりは残りつつも仲直り。
部屋に帰って彼が今日撮ってきた写真を見せてくれたり、マッサージをしてもらったり。
夜中、あたしのある言動に対して、「あみは自分勝手すぎてほんと嫌だ」って言われた。彼があたしに怒ったのは初めてなくらいで、どうしようって思った。
向こうを向いて寝てる彼に「こっち向いてよ」って言っても拒否されて、少し時間を置いてから「ごめんね」って謝った。もう寝ちゃったって思ってたのに「いいよ」ってこっちを向いて腕で包んでくれた。
その嬉しさと、一緒にいられるのも今晩だけなんだって思うとさみしくて涙が出てきて、ぐすぐす言ってるあたしを彼はさらに抱きしめてくれてもっと泣けてきた。
ここで彼が東京まで来たほんとの理由を聞いた。あたしが仕事でやられてて心配になったからって。
あたし自身全然平気だって思ってたけど、彼の前で弱音を吐きすぎてたのかもしれない。
彼の本音を知って、嬉しいのと申し訳ないのでいっぱいになった。すごく感謝をした。

3日目

結局朝方まで話し続けて、お別れ。今回は「帰らないで」って何度か言って彼を困らせた。
今日はレコード屋巡りをして夕方の便で帰るって言ってた。
あたしは一緒にいると別れの瞬間を常に想像してしまって心から楽しめない。会えるまであと何日って考えてるほうが心は安定してる気がする。
だから今すごくすごくさみしいよ。けどこの3日間すごく楽しくて幸せだった。ありがとう。